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議事録作成を2時間から5分に|AI議事録を社内に定着させる4つの手順
- こんな方へ
- 社員20〜50名の会社の社長・総務の方で、若手を議事録係として会議に同席させていたり、メモを取りながらの会議で話に集中できていないと感じている方
- この記事でわかること
-
- 営業会社A社が、議事録を2時間から5分にした仕組み
- いちばん大事な「社内で使う議事録の型」の作り方と、そのまま使える指示文
- 会議が終わってから、議事録がメールで届くまでの流れと、最初に準備するもの
- 1部署から全社に広げる4つの手順と、録音の前に決めておくこと
- 読み終わるころには
- 今の議事録づくりをAIに任せる流れが、準備から確認まで具体的にわかります
「議事録のために、若手を1人会議に同席させている」「1人で出る商談では、話しながら自分でメモを取っている」。支援先でも、よく聞く悩みです。
AI議事録は、会議の文字起こしからAIが議事録の下書きを作り、人が確認して仕上げる仕組みです。この記事では、社員約20名の営業会社A社で、議事録1本にかかる時間が2時間から5分になった事例をもとに、会議が終わってから議事録が届くまでの流れを紹介します。
筆者は食品メーカーで営業・商品企画を7年経験したあと独立し、EC構築支援100社以上、AI内製化支援10社以上に携わってきました。自社でも、打ち合わせの録音からAIで議事録を作り、毎日の仕事で使っています。
支援事例:営業会社A社(社員約20名)
導入前:議事録のために、人と時間を取られていた
A社は営業が中心の、社員約20名の会社です。会議や商談はGoogle Meetで行っていました。議事録は、次の2通りで作っていました。
- 担当者が1人で出る商談・打ち合わせ:本人が話しながら、わざわざ自分でメモを取っていた
- 社内の会議:若手が同席し、議事録係として記録していた
会議のあとにメモを見直し、清書して共有するまでに、議事録1本あたり約2時間かかっていました。メモを取りながらだと、話す側も記録する側も、会議に集中しきれません。
やったこと:会議が終わると、議事録がメールで届く形に
- Google Meetで、文字起こしをオンにして会議をする
- 会議が終わると、パソコン側で文字起こしを自動で取得する
- Claude Codeが、A社の議事録の型に自動で整える
- できあがった議事録が、会議の主催者にメールで届く
- 主催者が内容を確認し、参加者に共有する
人がやるのは、最後の確認だけです。確認で見るのは、決定事項、次のアクションの担当と期限、AIが「(要確認)」と書いた箇所の3つに絞りました。
導入後:議事録のための同席がなくなった
| 項目 | 導入前 | 導入後 |
|---|---|---|
| 議事録1本にかかる時間 | 約2時間 | 約5分(確認のみ) |
| 社内の会議 | 若手が議事録係として同席 | 議事録のための同席はなし |
| 1人で出る商談 | 話しながら本人がメモ | メモを取らず、話に集中 |
| 会議中の発言 | 記録に手を取られる | 発言が増えた |
一番大事なのは、社内で使う議事録の型を先に作ることです
A社の仕組みで、いちばん効いているのは自動化そのものではありません。社内で使う議事録の型(フォーマット)を、先に1つ決めたことです。
型がないままAIに議事録を頼むと、次のことが起きます。
- 同じ会議でも、頼むたびに出力の形がばらける
- 頼む人によって、指示の出し方も仕上がりも変わる
- 決定事項を書く人と、話の流れを書く人で、拾う論点がずれる
- 言い切りか「〜と思われる」か、文体や書き方がそろわない
これでは、主催者が毎回ちがう形の議事録を読み直すことになり、確認が5分では終わりません。型を1つ作っておけば、AIがそれを読み込み、どの会議の文字起こしも同じ形にはめて書きます。
型に入れておく4つのこと
- 並び順:上から「決定事項」「聞き取った内容と課題」「次のアクション」の順に書く
- 書き方のルール:文末は言い切る。合意したことと検討中のことを分ける。聞き取れない所は「(要確認)」と書く
- 用語の一覧:社名・商品名・社内の言い方の正しい表記
- 見本の議事録1本:実際に使っている議事録を、形の手本として添える
型は、例えば次のような指示文にまとめます。社名や用語の欄を書き換えれば、そのまま使えます。
フォルダに届いた会議の文字起こしから議事録を作ってください。
・上から「決定事項(項目と決定内容の表)」「聞き取った内容と課題(話題ごとの箇条書き)」「次のアクション(担当・対応内容・期限の表)」の順に書く
・文末は「〜とする」と言い切る。合意したことと検討中のことを分けて書く
・文字起こしに無いことは書かない。聞き取れない所、誰の発言か分からない所は「(要確認)」と書く
・社名・商品名・用語は、用語の一覧の表記に直す
・最後に、参加者へ送る共有メールの下書きを付ける
見本の議事録の渡し方はChatGPTを使っても社長のチェックが減らない理由と、3段階の解決法で紹介しています。
議事録ができるまでの流れ
A社の仕組みでは、人が文字起こしをコピーしたり、AIに貼り付けたりすることはありません。人がやるのは、最初の準備と、届いた議事録の確認だけです。ある日の営業定例に当てはめて、流れを順に見ていきます(フォルダ名・ファイル名・議事録の中身は例です)。
最初に1回だけ準備するもの
| 準備するもの | 何に使うか | 補足 |
|---|---|---|
| Google WorkspaceのBusiness Standard以上 | Google Meetの文字起こし | Business Starterでは文字起こしが使えない(2026年10月時点の公式の案内) |
| Google Meet REST APIの利用設定 | 会議の文字起こしを、プログラムから取り出す | Googleが用意している無料の仕組み。Google Cloudの管理画面で使えるようにする |
| 処理を動かすパソコン1台 | 文字起こしの取り込みと、Claude Codeの実行 | 会議が終わる時間帯に電源が入っている必要がある |
| Claude Code | 文字起こしを読んで、議事録に整える | パソコンの中のファイルを読んで作業できる、AnthropicのAIツール。Claudeの有料プランなどで使える |
| 議事録の型と、用語の一覧 | 議事録の書き方と、社名・商品名の正しい表記をAIに教える | 上の指示文をそのまま使える |
| 送信用のメールアドレス | できた議事録を主催者に届ける |
1. 会議の予定に「文字起こし」を付けておく
Googleカレンダーで営業定例の予定を作るときに、ビデオ通話のオプションから「会議の記録」→「会議を文字起こし」を選びます。これで、会議が始まると文字起こしも自動で始まります。会議中に始める場合は、画面右下の「会議ツール」→「文字起こし」→「文字起こしを開始」です。
2. 会議が終わると、文字起こしがGoogleドライブに保存される
例えば10月13日10時からの営業定例が10時45分に終わると、Google Meetが文字起こしをGoogleドキュメントにまとめ、主催者のGoogleドライブに保存します。ここまではGoogle Meetの標準の機能です。
3. パソコンが、文字起こしを自動で取り込む
処理用のパソコンで動くプログラムが、Google Meet REST APIを通じて新しい文字起こしを見つけ、テキストのファイルとしてフォルダに保存します。
保存されるファイルの例
議事録 > 文字起こし > 2026-10-13_営業定例.txt
人が文字起こしを開いたり、コピーしたりする作業はありません。
4. Claude Codeが、型を読み込んで議事録にする
ファイルが届くと、Claude Codeが自動で動き始めます。人がClaude Codeを立ち上げて指示する必要はありません。Claude Codeは次の3つのファイルを読み、議事録を作ります。
- 届いた文字起こし(2026-10-13_営業定例.txt)
- 議事録の型(上で作った指示文と見本)
- 用語の一覧(社名・商品名・社内の言い方)
型があるので、会議の中身が変わっても、できあがる議事録は毎回同じ形になります。例えば次のような形です。
10/13 営業定例 議事録(例)
決定事項
| 項目 | 決定内容 |
|---|---|
| 11月の重点商材 | 〇〇シリーズに絞るとする |
| 展示会の出展 | 12月の△△展に出展するとする |
次のアクション
| 担当 | 対応内容 | 期限 |
|---|---|---|
| 営業1課 | 〇〇シリーズの提案資料を更新する | 10/20 |
| 総務 | △△展の出展を申し込む | 10/17 |
| (要確認) | 既存顧客への案内メールの送付 | 10/24 |
5. 主催者に、確認依頼のメールが届く
議事録ができると、会議の主催者にメールが届きます。
件名:【議事録の確認】10/13 営業定例(要確認 1か所)
本文:営業定例の議事録ができました。決定事項2件、次のアクション3件、要確認1か所です。内容を確認のうえ、参加者に共有してください。
6. 主催者が5分確認して、参加者に共有する
主催者が見るのは、次の3つだけです。
- 決定事項が合っているか
- 次のアクションの担当と期限が合っているか
- 「(要確認)」の箇所(上の例なら、案内メールの担当)
直したら、Googleドライブの決めたフォルダなど、会議名で探せば必ず出てくる1か所に置き、参加者に共有します。確認を議事録係ではなく主催者がするのは、若手だと上司の発言を直しにくく、間違いが残るからです。
AIが聞き間違えたまま、議事録に残ってしまうことはありませんか。
あります。だから型の中で、聞き取れなかった所は推測で埋めず「(要確認)」と書かせています。主催者は、そこだけ見れば直せます。
TeamsやZoomを使っている場合も、同じ流れにできますか。
文字起こしをファイルとして取り出せれば、4から先は同じです。取り出し方はツールごとに違うので、まず今の契約で文字起こしが使えるかを確かめてください。
社内には4つの手順で広げます
- 試す部署を選び、今かかっている時間を控える:定例会議の多い部署を1つ選び、議事録係が同席した時間と、会議のあとに議事録を書いた時間を控えます。比べる元がないと、効果を社内に説明できません。
- その部署の会議だけで2週間回す:上の流れを1つの部署の定例にだけつなぎ、主催者の確認にかかった時間を、手順1で控えた時間と並べて記録します。最初から全社でやると、つまずいた理由が分からなくなります。
- 型を固めて、ほかの部署の会議にもつなぐ:2週間で直した議事録の型と用語の一覧を正式なものにして、ほかの部署の会議の予定にも文字起こしを付けていきます。
- 次の会議の冒頭で、前回の「次のアクション」を開く:議事録が読まれる場面を会議の中に作ると、作るだけで終わらなくなります。
最初はどの会議で試すのがいいですか。
毎週同じメンバーで開く社内の定例です。社外の人がいないので、録音の了承を取りやすいからです。
録音の前に、同意とデータの扱いを決めます
- 社内の会議:会議の冒頭で録音することを伝え、社内のルールにも書いておく
- 社外の人がいる会議・商談:始める前に先方の了承を得る。断られたら録音しない。先方が主催する会議では、先方のルールに従う
- AIサービスの設定:Claude Codeを含め、入力した内容がAIの学習に使われない設定や、法人向けのプランを使う
- 録らない会議:人事評価や採用の面接など、個人の情報が中心の会議は対象から外す
社外との契約に秘密保持の取り決めがある場合は、顧問の弁護士や先方の担当者に確認してください。
確認前の議事録は社外に送らない、という1行を社内のルールに入れておきます。
よくある質問
AIで議事録は作れますか?
作れます。会議の文字起こしがあれば、AIが決定事項と次のアクションを表にした議事録の下書きを作ります。聞き取れなかった箇所や、担当と期限が正しいかは、人が確認してから共有します。
社内の専門用語も正しく文字起こしされますか?
誤変換は出ます。社名・商品名・社内の言い方を用語の一覧にしておくと、Claude Codeが議事録にする段階で正しい表記に直します。残った誤りは、主催者の確認で直し、用語の一覧に足していきます。
A社のような仕組みは、自社でも作れますか?
作れます。必要なものは「最初に1回だけ準備するもの」の表のとおりです。ただしGoogle Meet REST APIの設定や、取り込みのプログラム、メールの送信設定には専門の知識が要るので、自社で組むのが難しい場合はご相談ください。
議事録のために、若手を会議に同席させる必要はなくなりますか?
議事録のためだけに同席させる必要はなくなります。代わりに、会議の主催者が確認する役を持ちます。若手が会議に出る場合も、メモではなく発言や質問に時間を使えます。
- 社員約20名の営業会社A社は、議事録1本が約2時間から約5分の確認だけになった
- いちばん大事なのは、社内で使う議事録の型を先に作ること。型がないと、AIの出力が毎回・人ごとにばらける
- 流れは、予定に文字起こしを付ける → Meetが文字起こしを保存 → パソコンが自動で取り込む → Claude Codeが型どおりに整える → 主催者にメール → 主催者が確認して共有
- 人がやるのは、最初の準備と主催者の確認だけ。確認で見るのは、決定事項・担当と期限・「(要確認)」の3つ
- 1つの部署の定例で2週間回し、今の時間と比べてから全社に広げる
- 録音の同意と、確認前の議事録を社外に出さないルールを先に決める
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